ゲームは絶賛放置中なので、振り返りの話です。
最初に作った動画作品。
動画制作のきっかけは2018年、Pmang運営の時に行われた秋の芸術祭イベントでした。
それまでにも動画コンテストは行われ、何本もの黒い砂漠の動画が作られました。 それらはとても素晴らしい出来でした。 が、自分の楽しんでいる部分を撮っているものはありませんでした。
自分の見たい映像は自分で作るしかない。 自分の視角を伝えてみよう、ということで作ることにしました。
この時、公式サイトでAVIUTLのインストール方法を掲載してくれたことは大いに助かりました。
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「歩く話」
「歩くだけの動画」最初は、ただ歩くだけ。 脚や手だけを撮り、それを様々な陰影で感情表現するつもりでした。
しかし何分間も続けて見てもらうには物語が必要だろうと思い、格闘家とミスティックの設定を元に構成を考えました。「ミスティックが格闘家を求めて旅に出る」
台詞なし、説明なし。 映像だけで伝えるというのが最初からのコンセプトでしたので、それに沿って考えました。(初めはBGMも無しにするつもりでした。 それはやり過ぎだろうと思ってやめましたが)
映画のようにするため、フレームレートは24コマ(p48)。
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ただ動画編集は実質、初めて。
初めは、撮影したものをそのまま切り貼りしただけでした。 しかしそれではシーンの切り替えが唐突で流れが悪かった。
で、覚えたのは映像と映像を重ねながら切り替える「フェード」と「シーンチェンジ」でした。
あとはそれだけを使って作りました。
素人なのでカメラは固定(FIX)。 見てもらうには、映像が安定していないと。
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オープニングの海。 これはラット港への定期船から撮りました。
格闘家が旅立った後の、ミスティックの足。
一瞬で状況が伝わるようにしたつもりですが、どうでしょうか。
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嵐の海。
これは定期船で航行中、嵐に遭遇した際、撮ったもの。
ミスティックのストーリーに遭難の場面があるので、それに使いました。
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海岸に打ち上げられたミスティック~救助~旅の再開~北部小麦農場までのシーン。
ここは難しかった。
特に再び歩き出すシーンは、足と草と風景が思い通りに映らず、苦肉の策でした。
撮影方法にも試行錯誤し、平面的な撮影を試みた名残りがあります。
(平面的な撮り方は後に「Take A Walk」という作品につながりました)
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比較的うまく行ったかな、と思うカット。 影で遊べると楽しい。
これは被写界深度が簡素化された今では撮影不可能なシーンです↓
あと後半は、空を多めにしています。
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長回し。 約3分のシーン。
異様に長いカットで、使うか迷いましたが敢えてそのまま使いました。 これは陰影が綺麗だったので、たまたま撮っておいた映像です。
これも被写界深度が簡素化され、かつ遠距離のグラフィックも不安定になった今では撮れない映像です。(再チャレンジしたことがありますが、城が消えたりして全くダメでした)
このあと「突然、木が消える」という場面があります。(ゲームの仕様です)
木が消えました。
ここをどうするか最後まで悩みましたが、結局そのままにしました。 今でも気になっている個所です。
目の前が開け、ハイデル城がみえるシーン。
BGMのタイミングを間違えたと感じる所です。
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翌朝。 ここから、オープニングと同じBGMが流れます。
青空。 ここはベリア村周辺で撮りました。
オープニングとエンディングに同じ曲を使うというのは最初に決めました。
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2人で歩くシーン。 歩調を合わせるのが大変でした。
同じ事を延々と繰り返して撮りました。 付き合ってくれたギルドメンバーに感謝しかありません。
最後に文字。
ここだけはどうしても必要で、文字を入れました。
「古い靴から聞いた話」
この言葉だけで丸3日、悩みました(笑)
これは、お伽噺。
例:子供が家の片隅で見つけた靴から聞いたなら、親の話かもしれない。
例:旅人が道端で拾った靴から聞いたなら、その靴の見た夢かも知れない。
その靴の話したことは本当の事なのか、嘘なのか。 状況が変われば受け止め方も変わる。
できるかぎり曖昧になるよう努めました。
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実はこの動画、当初は明るいポップな雰囲気を想定していました。 すったもんだがあっても前向きに歩き続ける、ほのぼのした旅。 そんなイメージで撮っていました。 でもそれに合うBGMを見つけられず、ゲーム内音楽を使い、それに沿う編集をしたという所です。
初めは5~8分の動画になるだろうと思っていましたが、13分の長編に。 ユーザー制作動画は、普通3分くらいです。 応募既定に時間制限がなかったので、そこに大いに甘えさせて頂きました。 当時の運営スタッフには迷惑かけたかもしれません(苦笑)
この動画の出来については、自分からは何とも言えない。 素人の手作りなんで。
しかし今の黒い砂漠では見ることのできなくなった映像を残せたのは、良かったなと思っています。
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